
この記事では、親御さんが施設に入居して、
「実家が空き家になってしまった…このまま置いておいて大丈夫かな?」と
不安になっている方に向けて、お話しします。
まずは「放置しない」が大前提!

実家が空き家になっても、「忙しいし、しばらくそのままで…」と思ってしまうことも多いでしょう。
ですが、空き家は放置すると劣化が早く進みますし、近所トラブルや防犯面のリスクも高まります。
雑草が伸びたり、窓ガラスが割れたり、ゴミを捨てられてしまったりすると、「特定空家」に指定される可能性もあり、固定資産税の優遇が外れることもあるので注意が必要です。
空き家になった実家、最初に確認したいポイント
実家が空き家になったときは、感情的につらい部分もあるかもしれません。
でも、いったん落ち着いて、次のポイントをチェックしてみてくださいね。
- 相続人は誰か(名義は誰に変えるか)
- その地域の地価・賃貸需要はあるか
- 建物の状態(老朽化・シロアリ・雨漏りなど)
- 親の介護費用・あなた自身の家計状況
- 兄弟姉妹との話し合いの状況(将来どうしたいか)
相続登記をしないまま放置すると、いざ売却や活用をしようとしたときに手続きがとても大変になりますので、まずは名義をはっきりさせることが大切です。
「実家 空き家 どうする」基本の3つの選択肢

実家が空き家になったとき、多くの方が選ぶのは、次の3パターンです。
- 自分や家族が住む
- 売却する
- 活用して収入源にする(賃貸・民泊など)
一つずつ、メリット・デメリットを見ていきましょう。
1. 自分たちで住む・二拠点生活にする
「実家 空き家 どうする」と考えたとき、「いっそ自分たちが住もうかな」と考える方も多いようです。
住む場合のポイントは、次のとおりです。
メリット
- 家賃がかからず、住居費を抑えやすい。
- 親との思い出のある「実家 空き家」を、自分たちの生活の場として守ることができる
デメリット
- 通勤・通学に不便な場所だと、日常生活が大変になることがある
- 古い家の場合、耐震補強やリフォーム費用がたくさんかかることもある
完全に引っ越すのではなく、
- 週末だけ実家
- 長期休暇だけ実家
という二拠点生活スタイルにする方もいらっしゃるようですね。
2. 売却する(もっとも多い選択肢)
「実家 空き家 どうする」で、実際に一番多いのは「売却」です。
もう住む予定がなく、管理し続けるのが難しい場合は、早めの売却も前向きな選択肢になります。
メリット
- 固定資産税や維持費の負担から解放される
- まとまったお金を親の介護費用や、自分たちの生活資金に回せる
デメリット
- 思い出のつまった「実家 空き家」を手放す寂しさがある
- エリアや建物の状態によっては、希望する価格で売れないこともありえる
売却方法にもいくつかあり、
- 不動産会社に仲介してもらう
- 不動産会社に直接買い取ってもらう
- 空き家バンクを利用する
といった選択肢があります。
3. 「実家 空き家 活用」で収入源にする
「すぐに売る気はないけれど、空き家になった実家を活用してほしい」
「空き家を活用して、少しでも収入がほしい」
という場合は、活用方法を考えてみましょう。
代表的な活用方法は次の通りです。
賃貸住宅として貸す
- リフォームして普通の賃貸住宅として貸すと、家賃収入が得られます。
- きちんと人が住んでくれることで、空き家の老朽化を防ぐ効果もあります。
民泊・ゲストハウスにする
- 観光地や駅近なら、民泊や簡易宿所として活用する方法もあります。
- ただし、旅館業法や住宅宿泊事業法などのルールを守る必要があります。
店舗・事務所・コミュニティスペース
- カフェやサロン、小さな教室、地域のコミュニティスペースなどにする活用もあります。
- 法的な用途変更や消防法の基準に注意が必要です。
更地にして駐車場などにする
- 建物を解体して駐車場にすれば、比較的低コストで「実家 空き家 活用」ができます。
- ただし、建物を壊すと固定資産税が上がるケースもあるので、事前に確認が必要です。
空き家でも「管理」は必ず必要です

活用するかどうかを決めるまでに時間がかかる場合でも、「管理を何もしていない空き家」は危険です。
次のような手入れは、定期的に行いましょう。
- 定期的な換気・通水(カビや配管トラブル防止)
- 草むしり・庭木の剪定(景観・害虫対策)
- ポストの整理(チラシや郵便物がたまると「空き家」とバレやすいです)
- 窓・雨どい・外壁のチェック(台風被害などの早期発見)
自分で通うのが難しい場合は、「空き家管理サービス」を提供している業者や不動産会社に依頼する方法もあります。
「相続放棄すればもう関係ない」は危険です

「実家 空き家を相続したくないから、相続放棄すれば終わり」
とおっしゃる方もいらっしゃいますが、少し注意が必要です。
- 相続放棄をしても、次の相続人や管理者に引き継ぐまでは「管理義務」が残る場合があります。
- 完全に無関係になるまでに時間や手続きが必要で、かえって手間が増えるケースもあります。
「実家の空き家状態をどうするか…?」を本気で考えるときは、相続や税金に詳しい専門家(税理士・司法書士・弁護士)に一度相談するのがおすすめです。
空き家でも火災保険は必要?基本の考え方

「誰も住んでいないし、火災保険はいらないのでは?」と思ってしまうかもしれませんが、実は空き家だからこそ火災保険をしっかり考えたほうが良いケースが多いんです。
- 空き家は人の目が少ないので、放火や不審火のリスクが高くなりがちです。
- 風災・雪災・台風などで屋根が飛んだり、外壁が壊れたりして、修理費が高額になることもあります。
もし火災や台風で建物が壊れた場合、修理費用や撤去費用は所有者負担になるので、万一に備えておく意味は大きいです。
しかしながら、すでに空き家の状況が悪くなっていると、火災保険に加入できないこともあります。
先送りにせず、火災保険の加入状況や、新たに契約する場合に必要や保証や費用についても確認しておきましょう。
空き家にかける火災保険のポイント
空き家の火災保険は、「今までの自宅用保険のままでOK」とは限りません。
空き家でも「住宅物件」として扱える場合
- 別荘のように時々利用していて、生活できる状態なら、通常の住宅用火災保険で加入できることがあります。
- 家財が残っている場合は、「建物+家財」で補償をつけるかどうかも検討します。
「一般物件」として扱われる場合
- 長年誰も住んでおらず、物置のようになっている空き家は、住宅ではなく「一般物件」として扱われることが多いです。
- その場合、引き受けできる保険会社が限られたり、保険料が高くなったり、補償内容が変わることがあります。
地震保険について
- 住宅用として扱われる空き家なら地震保険に入れることもありますが、「住宅物件」と認められない空き家は地震保険の対象外です。
実家(空き家)の状態(誰かが時々泊まるのか、全く使っていないのか)を保険会社に正しく伝えたうえで、どんな火災保険に入れるのか確認することが大切です。
具体的にどう動けばいい?おすすめの順番

最後に、実家が空き家なのをどうするか考えるときの、ざっくりした行動の流れをお伝えします。
- 相続人・名義を確認し、相続登記などの手続きに備える
- 建物の状態とエリアの需要(売却・賃貸のしやすさ)を不動産会社などに相談する
- 「住む」「売る」「実家 空き家 活用(賃貸・民泊など)」の方向性を家族・兄弟で話し合う
- 決まるまでの間も、最低限の空き家管理を行うか、管理サービスの利用を検討する
- 現在加入している火災保険の内容を確認し、「空き家でも補償されるか」「契約の変更が必要か」を保険会社に相談する
一人で抱え込まず、家族や専門家、不動産会社、保険会社などに相談しながら、一歩ずつ進めていけば大丈夫です。
あなたのご実家(空き家)が、ムダな負担ではなく、安心や収入につながる資産として活用できるよう、ひとつずつ、ていねいに整理していってくださいね。
参考にした情報URL一覧
- 実家が空き家になったらやるべきこと・相続手続きと管理・活用
https://www.ieuri.com/bible/souzoku/294/ - 実家が空き家になったらどうする?相続手続きの流れと管理・活用
https://www.okamura-home.co.jp/column/202409-5/ - 実家が空き家になったらどうする? 活用&対処方法
https://mwakari.dhbk.co.jp/borrow_rl_2304_01/ - 実家が空き家になったらどうすれば良い?売却や管理の方法
https://www.alsok.co.jp/person/recommend/2318/ - 実家が空き家になった場合の活用方法について解説
https://www.town-life.jp/land/media/col_akiya/empty-house-parentshome/ - 空き家を相続することになった場合にどうすべきか
https://www.zeirisi.co.jp/souzoku-tetuduki/akiya-souzoku/ - 空き家を相続放棄する注意点
https://chester-tax.com/encyclopedia/14978.html - 空き家も火災保険がかけられる!住んでいない家にもかけるべき?
https://house-a.co.jp/column/unoccupied-house/unoccupied-house-fire-insurance/ - 空き家に火災保険が必要な理由。リスクや加入の条件
https://www.zurich.co.jp/fire/guide/empty-house/ - 空き家にも火災保険はかけるべき?保険の選び方や注意点
https://www.tf-office.co.jp/magazine/fire-insurance/36945/[10]
